「会社のホームページ、ちょっと作っておいて」
その一言で話が始まることがあります。
今はAIやノーコードツールを使えば、専門知識がなくても見た目の整ったページを作れます。文章も画像もコードも、以前よりずっと用意しやすくなりました。
実際、以前にAIへ作業をほぼ丸投げしてWEBサイトを作ったときも、フロントページの見た目はかなりのところまで作れました。
でも、ページが表示されたら完成、ではありません。
ホームページを公開し、仕事で使い続けられる状態にするには、表から見えない作業がいくつもあります。「ちょっとやっといて」で任された人が困るのは、たいていこの部分です。
「ページを作る」と「ホームページを運用する」は別の仕事
画面を作るだけなら、AIに質問しながら進めることもできます。問題は、その後です。
- どのサーバーで公開するのか
- 独自ドメインを誰の名義で取得し、誰が更新料を払うのか
- URLやメールアドレスをどう設定するのか
- スマートフォンでも崩れずに表示できるか
- 問い合わせフォームが正常に届くか
- お知らせや料金を誰が、どの手順で更新するのか
- バックアップやセキュリティ対策をどうするのか
- 検索結果やSNSでどう見えるのか
- アクセス解析で何を確認するのか
一つひとつは調べられます。しかし、選択肢を比較して決め、設定し、動作確認し、記録まで残すとなると、それなりの時間が必要です。
AIが手伝ってくれるのは、調査や制作の一部です。契約者の決定、アカウント管理、掲載内容の確認、公開後の責任まで引き受けてくれるわけではありません。
公開前に決めておかないと、あとで誰かが困る
ホームページ作成で特に後回しにされやすいのが、管理方法です。
たとえば、ドメインやサーバーを担当者個人のアカウントで契約すると、その人が異動・退職したときに更新できなくなるおそれがあります。制作を外部へ依頼した場合も、管理画面のログイン情報や契約内容が社内に残っていなければ、修正のたびに確認から始めなければなりません。
公開前に、少なくとも次の点は決めておく必要があります。
- ホームページの目的と、主な読者
- 掲載する内容と、その確認責任者
- ドメイン・サーバー・各種サービスの契約名義
- 更新担当者と更新手順
- ログイン情報の安全な保管場所
- 不具合や退職時の引き継ぎ方法
ここが曖昧なままでは、「作った人がずっと面倒を見る」という属人的な運用になりがちです。
公開後も作業は続く
ホームページは公開して終わりではありません。
情報が古くなれば修正が必要です。使用しているシステムやプラグインには更新が入り、放置すれば不具合やセキュリティ上の問題につながります。問い合わせが届かなくなっていないか、バックアップから復旧できるか、といった確認も欠かせません。
SEOも、キーワードを入れれば終わる作業ではありません。誰に何を伝えるページなのかを整理し、必要な情報を読みやすく掲載し、公開後の反応を見ながら改善していくものです。
つまり必要なのは、制作時間だけではなく、判断する人と運用する人、そして継続して手を入れる時間です。
頼む側も、頼まれる側も、最初に範囲を決めよう
ホームページを社内の誰かに頼むなら、「ちょっと作って」ではなく、目的、期限、予算、公開後の担当まで一緒に相談してください。
頼まれた側も、その場で安請け合いせず、どこまで担当するのかを確認したほうが安全です。ページ制作だけなのか、ドメイン取得や公開設定も含むのか、公開後の更新やトラブル対応まで任されるのか。ここを言葉にするだけで、後の揉め事はかなり減らせます。
AIとの対話やインターネット上の情報を頼りに、知識のない人がホームページを作り、運用することはできます。ただし、それは「誰でも片手間でできる」という意味ではありません。調べ、決め、試し、確認し、引き継げる形にする仕事です。
それでも「ホームページなんて、ちょっとやっといてよ」と言われたら、説教代行しますのでお問い合わせからご連絡ください。


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